
- 作者: 海野碧
- 出版社/メーカー: 光文社
- 発売日: 2007/10/20
- メディア: 単行本
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主人公はサバイバル生活をしていた頃、彼女においていかれたと思ってしまう。彼女が発った先で幸せになっていることをにおわす手紙を受け取り、それに嫉妬してしまう。でも、実際は異なっていた。これって、どんな場面でもあることかなあと思います。相手のことを思いやったつもりでも相手が傷ついてしまったり、その逆もあったり。もう少し深慮があれば、と後になって思うことしきりですが、どうにもならないことがほとんどです。ちょっとした行き違いが生む齟齬が少なくなればいいなあと思いつつ、これからはそんな関係のひともほとんどいないのだろうと思うと少し物悲しい。
どんな過去でも、終わってしまった時間は、なかったかのように否定するよりも自分の一部として認めるしかないのではないか。
とのせりふがあって、いろいろと否定したいことはこれまでの人生であるものの、それ込みでの自分でしかないのだなと思います。まあ、たいした人生ではないし、箇条書きで事足りるようなものですが。
また、次の作品も出ているみたいなので機会があれば読みたいと思います。