デイヴ・グールソン、 藤原 多伽夫 サイレント・アース 昆虫たちの「沈黙の春」

 

キンドルで買ったので、分量を意識しないまま読んだ。結構読んだかな、と思った時点でまだ50%いかないくらいだったので、結構多かったのだと思う。宍道湖の調査の本を読んだので、ネオニコチノイド系の農薬の危険性については多少知ってはいたものの、具体的な論文をいくつも並べられると、かなり危機感を感じる。

確かに、昔に比べて虫が少なくなったように感じる。夏でも灯りによって来る虫が少なくなっている。シーリングライトが改良されて、虫の好む波長をよけるようになってきた、と何かで読んだことがあって、深く考えずにそれをうのみにしていたのだけど、実際は虫の数が減ってきただけなのかもしれない。本の中でも、運転中に車にあたって死ぬ虫の数が減っているとあったけど、実感としても確かにそうだ。子供のころ、親が運転する車に乗っていると蛾が大量にぶつかってきたり、小さな虫がライトやガラスにびっしりとくっついていたりして、掃除を手伝った記憶がある。今は田舎に住んでいるのでもっとたくさん虫がいてもおかしくないのに、大して車が汚れないのは、虫自体が少なくなっているからなのか。

鉄腕ダッシュでは、必ずしも番組の項目すべてが良いこととは思わないけど、外来種の駆除やミツバチの巣作りをコンテンツとしていて、自然を守ろうとする活動は高く評価している(お前が高く評価したからどうなのだ、というのはさておき)。彼らがネオニコチノイドの危険性を伝えるようになれば、若者に届くかもしれない。

他人任せではなく、自分にできることはないか考えてみた。世の中を動かすようなことはできないけど、作中で小さな一歩を紹介してくれていたので、それを実践したい。