古宮九時 Unnamed memory 4巻

まだ途中だけど、これ以降は、もう直接内容に触れるような感想は書かないこととする。少し調べたら中身に触れている感想もたくさん見つかるけれど、それを増やす必要はない。面白いと感じたことははっきり記載しておこう。これを書いている時点では、まだ5巻以降は買っていないけど、まず間違いなく購入する。一気に買ってもいいのだけど、読み終わる前にフェアとか始まるとなんとなく悔しいので、シリーズを後追いするときは、一気には買わないようにしている。

お見合い結婚でも、怪しげなアプリを介して結婚した人でも、当初は好意が無くても時間を経るにしたがって、好意を抱くこともあるらしい。逆に、すごく盛り上がって結婚したにもかかわらず、互いに嫌いあうことになってしまう人もいるらしい。物語では、見た目の良い王子様にあこがれて、そのまま幸せになる人がいたり、見た目とのギャップに失望しながらも、別の面に惹かれ、幸せになる人がいたり、見た目の悪い王子様と結婚する羽目になったけど、人柄にひかれてしあわせになるひとがいたりする。何かの本かサイトで、幸せについて考えてしまうと視点が未来に向かうので、不安やいら立ちが生まれてしまうとあった(はず)今現在の状況に目を向けると、それなりに楽しいことがあって、辛いこともあるかもしれないけど、それらはいつまでも続くものではないから、目の前の楽しいことに目を向けよう、との論旨だったと思う。それは一つの考え方であり、納得できる部分もあるけれど、やはり、どのような過程を経て死ぬのかを考えてしまう。ずっと先まではわからないとしても、少し先までは楽しいことがあると思いながら生きていたいものだ。

物理的にも社会的にも大きな力を持つことはなかったしこれからもないので、持てる者の苦しみは、想像するものの共感はむずかしい。物語の主人公は王族なので、本作ではあまり生活に苦しむような人は出なくて、王としての義務や葛藤が描かれている。書いている人ももちろん王族ではないだろうから、それはそれで想像の産物なのだとおもうと、本当にこんなことで葛藤するのだろうか、などと考えてしまうときもある。現実の世界では自分に見合った、と言うも変だけど、分相応な苦しみがあって、それでもなかなかに苦しいこともある。大きな病気をしていないのは幸いなことで、仕事がつまらないとか辞めたいとか考える毎日であっても、どこかで楽しみを探すことはできる。常に痛みや苦しみがあれば、小さなことであっても楽しみを見つけ出すのは難しい。最近は、本を読んでいても現実の嫌なことをふと思い出すことがあって、あまり楽しめていないなとも思う。

本編に触れないと取り留めのない話が続いてしまい、まとまりがなくなってしまったかもしれない。普段の感想も、そんなものといえばそんなものではあるけれど。ということで、5巻も買ったので、これから読む。