ネコのおと

ネコのおと―リレーノベル・ラブバージョン (富士見ミステリー文庫)
 デスノートの設定をいただいたというわけではない、とは言わないでしょう。結構富士見ミステリー文庫は読んでいるほうかなと思っていたのですが、殆ど読んでいない作品の登場人物が活躍します。読んでいたのは吉田茄矢の『BAD×BUDDY』シリーズだけでした。面白いといえば面白いのですが、楽屋オチが多く、楽しめないひともたくさんいるかもしれません。連作形式は好きなのでそれなりに楽しめましたが、メタ視点とか作者が登場するのは別に小説でなくても良いかな、と思うので今度はまじめにミステリで連作を書いて欲しいと思います。また、すでにあるキャラクタが登場するので既読の読者にはサービスかもしれませんが、その点ではあまり楽しめませんでした。もともと、無理やり他のキャラクタを別の作品に登場させることは好きではありません*1。本格の作家が競作するのも楽しいのですが、富士見ミステリの作家でまじめに競作(連作)を書いていただけるのならぜひ読みたいと思います。

*1:世界観がつながっているとかだとまた別ですが