[日記] 機能しない機関とその背景

 予想通り読書の時間が取れない日がしばらく続きそうです。
 それはともかく、マンションの検査機関が建築士の計算を合っている物として検査しているのならば、彼らの仕事は一体何をすることだったのだろうか、と思ってしまいます。検査機関が検査できないのならそれは無能な機関であり、ある種の詐欺であったと思わざるを得ません。実際手におえない量だったとしたら、建築するべきではないはずではないでしょうか。
 責任のなすりつけ合いである様相を呈し始めた今回の騒動ですが、公金を投入することはよく考えてからして欲しいと思います。これから再計算をすれば3000億円ほどかかるようですが、それは、まず、実行しても構わないような気もします。不勉強なので間違っているかもしれませんが、殆どの建築物が基準に達していないとなれば、今後の展開も変わるのではないかと思います。ここで目だった物に一時的に公金を投入して終わらせるほうが簡単かもしれませんが、それでは問題の解決には繋がらないと思うのです。
 土木関係は優遇されてきたように思えます。内容が明らかではないものに大金が動くと、不正も当然増えるでしょう。一定以上の金額が動く時には明細を明らかにするよう義務付けて欲しいと思います。その不備をチェックすることが仕事になったとしても構わないと思います。その仕事まで不正が入るとどうしようもないかもしれませんが、情報をオープンにすることで不正の量は減ると思います。つまり、誰でも時間をかければある程度はわかるけど、専門家に任せようと言うこと。システムが間違っていたことを認めるのに遅すぎることはありません。政治的な動きが鈍く見えるのはもしかしたら他の不正がどんどん出てくるからではないかと穿ってみてしまう人もきっと多いでしょう。そして、おそらく一部はそれが的中していると思っています。全てを裁くことは不可能に思えますし、小悪党は逃れる事が出来るかもしれません。でも、大本を発見し、システムの改善を図ることは決して不可能ではないと思うのです。それが出来ないのは動いている単位が大きすぎることと、関わっている人間が多すぎるからでは無いでしょうか。
 判りやすい犯人を裁くのか、より暗部まで明らかにするのか。大げさに言えばこの国の政治化に対する信頼性が問われる今後の展開だと思います。