竹宮ゆゆこ とらドラ! 6巻

とらドラ! (6) (電撃文庫 た 20-9)

とらドラ! (6) (電撃文庫 た 20-9)

 冒頭はいつもの学園での出来事を描いているのですが、後半とんでもない盛り上がりでした。なんだかひねった展開が多い最近のライトノベルでここまで真っ向勝負というか、王道を行くとは。もちろんそれがつまらないわけではなくて面白い。ところで先生の名前が完全に独身になってしまっているのですが、あまりの扱いのひどさに著者の自虐的な部分を感じます。この辺が面白いと思えるぎりぎりかもしれません。もう少しやりすぎるとちょっとなあ、となってしまうのでそのあたりのバランス感も良い。先生、かなり良い人だと思うのですがどうしてもてないのでしょうか。イラストでは見た目が悪いとも思えないし、もしかしてすごく理想が高いのかな。
 竜次は本当はいいひとなんだと周りにも知られ始めてきたし、意外と主人公としてたくさんの女性に好かれていることも匂わせています。この後はさらに王道というか、大河が本当の気持ちに気がついていなかった、となりそうな雰囲気です。そう思わせておいて違った展開になるかもしれませんが。登場人物が若干増えすぎたのでどうしても一人一人の描写が少なくなってきていて、彼女たちがどう感じているのかをもう少し描いてほしいところ。北村君もあれだけ派手なことをしたので簡単に他の人になびくことはないでしょうが、もしかして誰かが歩み寄るのでしょうか。今後も楽しみな作品です。