[読了] 斎藤美奈子「誤読日記」

170数冊の売れ筋(実際に売れている)の本に関する斎藤美奈子さんの書評。斉藤美奈子さんのこれまでの著作はちょっと毒があるものの的を射た突っ込みのようで、楽しく読めました。でも、これを読んで思ったことは、この人は本当に本がすきなのだろうか、ということ。もちろん、毒舌を期待された連載であり、それに応えようとした結果ではあるのでしょう。が、「いきなりの展開」、とか「ご老人には受けるのだろう」といった書評が続き、少々辟易してしまいます。政治や教育関連の本に関しては記述をあらかじめ疑ってかかるのも一つの読み方かもしれません。でも、どうしても取り組み方が受け入れられませんでした。呪いをかけられた気分です。中にはそうそうと思える部分も何点かあって、そう思ってしまうのがまた嫌でした。大半が斜に構えた感想、もしくは貶しです。週刊誌の書評などでとどめておいたほうがよかったです。既読のものに関しては自分との感想の違いを見てみるのも良いかもしれませんが、どんな本だろうと思って読む前にこちらを読むと読む気がうせてしまいます。もしかしてそれが狙い?