矢崎在美 ぶたぶたと秘密のアップルパイ

ぶたぶたと秘密のアップルパイ (光文社文庫)

ぶたぶたと秘密のアップルパイ (光文社文庫)

 これはもうどうにでも出来るというか山崎ぶたぶたという素敵なキャラクタを考え付いた矢崎さんの勝ちです。どんなに憎もうと思っても愛らしい姿から叶わず、中身は立派な大人のぶたぶたを前にいったい何が出来るでしょうか。若者から青年、中年、もちろん女性も含めてとりこにするぶたぶたの魅力はすごい。一度会って話したい。でも、遠隔操作された人形とか変に穿った見方をしてしまうのでしょう。その辺が素直ではない人間の残念なところで、ファンタジィにも入り込むことが出来ないのかとちょっとがっくりきてしまいます。
 それでもイラストにあるようなぶたぶたが動いて、中身はおっさん(失礼)だと思うとほほえましく思うし、彼みたいな存在がいたらそれだけで癒える傷のようなものがあるのだろうとおもいます。好きなシリーズのひとつ。