森薫 エマ 8巻
- 作者: 森薫
- 出版社/メーカー: エンターブレイン
- 発売日: 2007/03/26
- メディア: コミック
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水晶宮を作った人たちも凄いなあと思うのですが、それを絵に残した人も凄い。絵が描けないので緻密な絵を書く人などうらやましく思うのですが、それにしても凄い執念と言うか情熱を感じます。The Nineteenth-Century City「Great Exhibition」
とかVictorian Station「 The Great Exhibition at the Crystal Palace」とか、
「Syracuse University School of Archtecture」に当時の人が描いたイラストがあって、森薫さんもこの絵などを参考にしたのでしょうが、エマで描かれているものと違和感がありません。こんな写真を見かけましたが、もっと大きいイメージですが、こういった画像から想像を広げるのもいいかもしれません。コメントの「who doesn't love the XIXth century?」にも愛情が感じられます。本作でもケリーとダグがみて回ったものが絵になっており、細かい装飾がなされたものや、繊細かつ壮大な建築物(と言ってもいいのかわかりませんが)も描かれています。作者のこの時代に対する思いが感じられます。
それらのイラストに力が入りすぎて本編がないがしろになっているかと言えば当然そんなことは無く、これまでの話である程度キャラクタを認知していることもありますが、心の動きなどとてもよく描かれていて、かなりぐっときます。サイドストーリィなのであと1冊か2冊で終わってしまうそうですが、とても残念。残りの話にもものすごい情熱が注がれると思うので、期待しています。