- 作者: 菅浩江
- 出版社/メーカー: 早川書房
- 発売日: 2008/11
- メディア: 単行本
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- カフェ・コッペリア
これはおもしろい。こんな喫茶店があれば通ってしまうかも。少し先の時代ですが、まだAIとひととははっきりと区別が出来ないみたいです。どのような会話をしようか、どんな会話ならどんな返事がかえってくるだろうかと考えるのがとても楽しい。実際に出来るのはまだまだ先でしょうが、決してありえない未来ではない世界。
- モモコの日記
子供は大人の希望をけっこう読み取ってしまうものかもしれません。子供のころなんて遠い過去で、いまも子供に触れる機会がないのでわかりませんが。同じふうに並べるのはいけないことかもしれませんが、計算が出来る馬(ロバだったかな)のことを思い出しました。子供は大人が考えるほど子供ではないのかもしれないですね。
- リラランラビラン
どんな生き物なのだろう、と想像するのが楽しい。悪い想像をするのは易いですが、ブリーダがどんな人かでペットに対する気持ちが変わってしまうのは空想の動物に限らないことでもあります。現実にはリラランラビランはまだまだ登場しないでしょうが、ひとりでいるとペットを飼いたいな、とおもうことは多いのでつい期待してしまいます。
- エクステ効果
未来の美容院のお話。今も、食事をするところや美容院で、このひとはどんな客なのだろうとか想像しているひとはいるでしょう。
- 言葉のない海
どうしようもなく惹かれてしまう相手がいると理由を考えてしまいます。まあ、このケースは珍しいでしょうし、大丈夫だとはおもいます。
- 笑い袋
結局はぬいぐるみとかにおもいいれをするのとおなじなのかなあとおもってしまいます。あまりそういう趣味はありませんが、ペットを飼いたいとおもっていても飼いはじめないのは、どこまでおもいいれをしてしまうか自分で判断できないから。作中の家族は素敵な家族でした。どこかでのたれ死ぬのでしょうが、家族がいるひとが少し羨ましくなってしまう作品です。
- 千鳥の道行
ことばの意味は多重にわたることが多くて、特に日本語は多いのかな、とおもうのですが、それはそれでおもしろいことでもあります。動きを再現するロボットは、表情などで感情が見えないだけに動きがもつ意味を浮き上がらせるのかもしれません。おもしろい。