初野晴 退出ゲーム

退出ゲーム

退出ゲーム

それぞれが独立した短編集と(かってに)思い込んで読み始めたのですが、いい意味で裏切られました。これは面白い。帯には退出ゲームがなにかの賞で候補になったと書いてありましたが、書き下ろしもとても良かった。もちろん退出ゲームも良かった。

  • 「結晶泥棒」

途中で一瞬引っかかる描写があって、そのまま読み進めるとやはり関与していました。

  • 「クロスキューブ」

技術的なところで少し引っかかってしまったけど、面白い。

  • 「退出ゲーム」

ケニーGって本当にあの国でよく聴くのでしょうか。退出ゲームは面白い。作者のオリジナルか、それとも即興劇みたいなのでよく扱われる演題なのかが気になるところ。

  • 「エレファンツ・ブレス」

これは結構うるうるきてしまいました。おじいさんの孫に対する態度とか、おばあさんの生き様とか。
しかし、エレファンツ ブレスで検索すると退出ゲームの話題ばかり。本当にある色なのかな。
生徒会長や演劇部部長、もちろん主人公たちも面白いキャラクタです。先生についてはあまり触れられていなくて、洞察力のありそうなところだけみせてあまり登場しません。初恋ソムリエという続編もぜひ読みたい。