森博嗣 トーマの心臓

 少し原作に引きずられて読んでしまったかもしれませんが、とても綺麗な文章で描かれた物語でした。読み終わるのがもったいないと感じてしまうような作品で、かなり時間をかけて読んだとおもいます。
 英文タイトルがLost heart for Thomaなのですね。萩尾望都さんが同じ意味合いで「トーマの心臓」とタイトルにつけたかどうかはわからないのですが、腑に落ちるタイトルだと感じました。
 内容にはもう、触れられないなとおもいます。清冽で美しい作品でした。