
- 作者: 誉田哲也
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2008/07
- メディア: 単行本
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こういった青春ものの作品を読んでいると、もし剣道を続けていたらどうなっていたかなと思わないでもありません。能力の限界を感じたことと、指導方針に疑問を抱いてしまったことで辞めてしまったのですが、当時こんな小説を読んでいたら何かが変わっていたかもしれません。経済的な理由も、もちろんありましたけど。剣道って防具をそろえたらそれで終わり、というわけではなくて竹刀も消耗品だし、手入れにもちょこちょことお金がかかるので、経済的に困難な状況(になる前に辞めましたが)だと続けるのは難しかったと思う。主人公の二人は、一方は少しだけ経済的に大変だったかもしれませんが、剣道を続けられること自体が幸せなのかもしれません。
相変わらずの視点のやり取りも好ましく、とても面白く読むことが出来ました。もう少し続きもあるのかな、と思います。剣道は結婚して母親になっても続けられる競技(と言うのには若干抵抗もありますが)だと思うので。岡先輩とか、もう少し出番があってもいいのではないかと思うので続編が出るのならぜひ読みたい作品です。