宇仁田ゆみ うさぎドロップ4巻

うさぎドロップ (4) (Feelコミックス)

　いきなり子供を引き取ってしまったダイキチですが、意外と順調に子育てをしています。こういった作品を読んでいると子供が欲しくなりますが、こればかりは縁がないとどうしようもありません。
　ダイキチはきわめてまっとうな感覚の持ち主で、まだ客観的に子育てについて考えているようす。実際は客観的に見るのは難しくなってしまうのかな、と思います。報道ではモンスターペアレントなどと言われている人がいて、その人たちは確かに極端だとは思うのですが、子供がかわいいと思うのは誰しも同じで、かつ、自分の時間を大切にしたいと思うのもいたし方ない部分もあるかと思います。もちろん、極端な人たちを擁護するつもりはないのですが、少しだけ想像すると共感してしまう人もいるのかな、とも思うだけ。
　よく言われていたのが、家族を持たないと一人前ではないという台詞で、それには少し反発心を抱いていたのですが、まあ、そういった側面もあるのかなと最近は少し思います。どうしても家族がもてない人もいるだろうし、そういった人(自分を含めて)が人としてなっていないとは思わないのですが。
　作品では子供たちがかわいらしい時期を描いているので、これからもっともっと大変なこともあるだろうなと想像します。それでも、子供を育てるのには楽しい面があるのでしょうし、それを体験できないのは残念。せめて、漫画や小説を読むことで擬似的にでも体験したいと思うのがこういった作品を読むどうきかもしれません。