近藤淳也 へんな会社の作り方、梅田望夫 ウェブ進化論

「へんな会社」のつくり方 (NT2X)

「へんな会社」のつくり方 (NT2X)

ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる (ちくま新書)

ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる (ちくま新書)

以前はてなのキャンペーンに応募したのですが、外れてしまったので購入しました。欲しい、と言って外れたから読まないのもなんなので。まず、近藤社長の話はほとんどが知っている話でした。もともと本にしたのはウェブ上で読書することが無い人たちに向けて作成したからでしょう。それでも、近藤社長の考え方やこれまでの行動がまとめられていて、初めてはてな関連に触れようとする人には良い書籍なのではないでしょうか。
続いて、梅田望夫さんのウェブ進化論。一応第3版で持っているのですが、まさかこれほどまでに売れるとは思いませんでした。それだけ、近未来がもつイメージを的確に表現していたのだと思います。ほかの方もたくさん書評を書いていらっしゃるので改めて書くことは無いかもしれません。次世代のウェブを担う組織であるグーグルや、どちらかと言うと後追いである印象のアマゾン、さらに後追いになってしまっている日本の企業などについてかかれています。
グーグルは確かにすごい。何が凄いって、ある種の思想と言うか計画があり、それに向かって邁進しているところが凄い。目的を定めるのはたやすいかもしれませんが、実行することはとても困難です。しかし、グーグルはそれを実行しようと本気になっています。しかも、その目標が"世界の情報を整理する"なのだから恐ろしいと言うか凄まじいと言うか。その達成過程でお金を稼ぎ出す手段もきっちりと考え、なおかつ目的に向かっている。おそらくグーグルにとってはお金を稼ぐのは手段であり、大きな目的のためのステップに過ぎないのでしょう。この本では、どれだけ次世代のウェブと異なるか、そして今現在あちら側で活躍している企業がどのようなことをしているのかが描いてあります。多少楽観的に過ぎる印象の部分もありますが、次世代の雰囲気を知るためには必須の一冊かもしれません。文章も読みやすく、わかりにくい概念もわかりやすく書いてあり、とても良書です。