コミッカーズ編集部編 ジャパニーズコミッカーズ２

ジャパニーズコミッカーズ〈2〉いま注目のアーティスト12人の作品とその世界観

　本屋さんで見かけたのでつい購入しました。疲れているときなどはイラストをぼんやりと見るのが好きです。絵画に対する思いと大きな違いは無いと思うのですが、権威のある人たちなどからすれば、イラストレーションは格下に思えるかもしれません。もっとイラストレータの地位が向上してもいいのにな、と思います。
　今回参加しているイラストレータの作風で好みなのはJeong Juno(ジョン・ジュノ)さん。男性も女性もこれほど筋肉むきむきの人はあまり見ません(現実では見たことがありません)が、筋肉の様子など格好よく描かれています。同じ韓国のイラストレータで、Kim Hyong-Tae(キム・ヒョンテ)さんの作品も掲載されていますが、こちらはどこかで見たことのあるような画風なのでそれほど惹かれません。でも、めりはりの利いている(利きすぎか？)体型は少し特徴を感じますし、今後の活躍を期待、です。
　次に、HACCANです。武器や着ている服が細部まで描かれていて、好みです。特に好きなのが瞳のかき方です。もう少し背景に陰影をつけてくれればもっとうれしいです。今回掲載されていたイラストは、人物に力が入っていた作品が多いように思えます。まあ、時間の都合などいろいろと制約があるのでしょう。
　続いて陳淑芬＆平凡。彼らが日本で出版したイラスト集はほとんど持っているはず。もう、大好きです。正面からの構図が多いのが少し気になりますが、この美麗さには文句のつけようがありません(ある人もいるとは思いますが)。実在の人物を題材にしても、その人物よりも美しく描く彼らなので、描いて欲しいと思う反面あまり描かれたくないと思う人もいるのではないでしょうか。