佐々原史緒 世界で一番いらない遺産

 大学への進学も決定し、高校の卒業式を終えた直後、高級車に乗った外国人に迎えられた戸丸一彦。彼はとある国の領主の曾孫だと言う。余命いくばくも無い曽祖父に会うため向かった先は欧州の小国。曽祖父が残した遺言は、妻と一彦に財産を残すという内容だった。ある条件を満たせばほかの親族にも相続権が与えられるが、その条件とは……。
 ちょっと設定が古いかな、と思ったらずいぶん以前に書いたプロットのようです。始めから続巻を考えた構成なので、今回は登場人物の紹介の意味合いが強いかもしれません。まだ面白いかどうか(合うか合わないか)は判断できませんが、ところどころで、くすっと笑える部分がありました。息抜きに読むには良いかもしれません。