アンダカの怪造学(2) モノクロ・エンジェル (角川スニーカー文庫)
- 作者: 日日日,エナミカツミ
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2005/11/30
- メディア: 文庫
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日日日の角川第二弾。相変わらず名前にセンスが無いと言うかただ読みにくい名前をつけてしまう日日日はどうにかならないものか、と思いつつ読み始めました。ストーリィはテンポ良く進むのでさくさくと読み進めることが出来ますが、舞弓のキャラが・・・。お前、馬鹿だろ?と言われそうな設定で、少々無理があるかも。舞弓はアルビノだという設定なのですが、実際のアルビノは日に弱いし、目もあまり見えません。光に弱いのです。それなのに元気いっぱいで筋肉馬鹿な設定なので少し受け入れにくいキャラでした。お気に入りのフレーズなのか、「姫のように令嬢のように」と言う言葉が何度もありましたが、あまりいいフレーズには思えません。
いろいろと個性的なキャラクタを登場させようとしているのはわかりますが、世界の構築があまり上手くいっていないように感じます。それもこれからじわじわと構築していくつもりなのかもしれません。たとえば、なぜ怪造生物が迫害されているのかは少し触れられていますが、それにしては一般市民の怪造生物に対する恐怖心や忌避感が伝わってきません。伊依が怪造生物をつれて歩いていたら迫害されたり、避けられたりするのではないかな、と思います。今作の最後に伏線が示されていたので今後明らかになるかもしれません。
否定的な材料を並べましたが、これといったテーマの押し付けも無く、気軽に読むには申し分ない作品かな、とも思えます。伊依の父親が面白いなと思うのですが、今回あまり活躍する機会が無くて残念。イラストレータは確かに前回よりはだいぶこなれた感じですが、あまり好みではありません。今後の展開に期待したいところです。