竹宮ゆゆこ とらドラ・スピンオフ!―幸福の桜色トルネード

とらドラで舞台となっている高校の生徒会が主人公です。とらドラの主人公である大河が恋している(もしくは恋していると思っている)相手の北村は生徒会の副会長で、北村は生徒会長に思いを寄せています。生徒会の中でも"不幸体質"の富家幸太が主人公で、幼いころから節目節目に不幸にあっているため幸せなことがあってもなかなか享受できない性格なのですが、その彼が恋をするとどうなるか、と言うお話。
コメディとして面白い作品であり、これまでのシリーズを補完する作品でもあると思います。大河の片思いは成就しなさそう、と言うことがこの作品ではっきりと示されていますが、読んでいなかったらいなかったで本編だけでも不都合は無いように配慮されているように感じました。
ただ、不幸を振りまく幸太の余波を受けて薬物アレルギーになってしまう描写がありましたが、実際にあの症状になったらそんな簡単なものではなく、また、すぐにそれと見抜けるお医者さんも結構少ないと思います。重篤な症状になることがほとんどなので、コメディで扱って良い題材ではないな、との感想です。