若杉公徳 デトロイト・メタル・シティ 2巻

デトロイト・メタル・シティ (2) (JETS COMICS (271))

デトロイト・メタル・シティ (2) (JETS COMICS (271))

 一巻を読んだときはなんとなくバンド版「特攻の拓」かと思っていましたが、メイク無しでも女性バンドを魅了するあたり、実力を兼ね備えているような気がしてきました。1秒間に10回発言する例のあれも才能がないとできないし、ギターのテクニックも優れているのでしょう。よくバンド仲間が彼のことをメタルの申し子だと言っていますが、ライブになると人格が変わってしまうあたり過大な評価ではありません。
 彼自身の魅力ももちろんあるのですが、ファンの力も大きいと思います。何かがあるたびによくわからない技(でいいのでしょうか)の名前を連呼したり、独自の解釈を叫んだりすることで伝説はさらに大きくなっていきます。
 しかし、誰も正体に気がつかないのかあえて気がつかないふりをしているのか。相川さんとか、あんな行動をとられたら怪しいと思いそうですが。だんだんクラウザーⅢ世と根岸の境目があいまいになってきているような気もします。
 東京タワーのイベントなど馬鹿馬鹿しくて面白いのですが、今後どういった展開になるのでしょうか。どんどん話が大きくなっていくのは楽しいのですが格闘漫画のインフレのように頂点に立ってしまうと話が続けにくくなってしまうと思います。
 今回最大のヒットは帯でした。クマウザーⅢ世って…。