
- 作者: 竹宮ゆゆこ,ヤス
- 出版社/メーカー: アスキー・メディアワークス
- 発売日: 2006/03/09
- メディア: 文庫
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わたしたちの田村君で知った作家、竹宮ゆゆこさんですが、電撃文庫には珍しく超能力も魔法も出てきません。この作者のスタイルなのだとは思いますが、こういった作品も許容する電撃文庫は、実は懐が深いのかもしれません。
イラストがかわいらしいためか、目つきが悪いとされる竜児もイラストではそれほど恐ろしげでもありません。高校生のころはどのような生活をしていたのか、少し忘却の彼方にありつつありますが、北村のように自然に男女わけ隔てなく接することができる人は少なかったように思えます。どうしても異性を意識する子が多いのでしょう。それは悪いことではなく、自然に解消されていくものだと思います。全然頓着しなくなってしまった今は逆にアレですね。もう少し意識したほうが良いのかもしれません。
手乗りタイガーとして恐れられる大河ですが、何も無いところでも転ぶようなどじっぷりです。ある程度運動神経の良かった人間が何も無いところで躓いたりし始めたら、病気を考えたほうが良いような気もしますが、どじっぷりに「萌える」人がいるのでしょう。こんなことを考える人は少数派だろうな、と思います。
大河が怖れられることにはきっと事件というかきっかけがあったはずですが、うわさばかり先行してその理由はまだ描かれていません。大河や竜児の親など、まだ登場していない人がいるのでおそらく続編も出るのでしょう。ほのぼのした作風は好きなので今後も期待したいところです。