船を編む(アニメ)

舟を編む (光文社文庫)

舟を編む (光文社文庫)

読んでいて面白い作品だったけど、アニメにして面白いのだろうか、と少しの不安と、何か新しい一面が見られるだろうか、と少し期待しながら視聴した。悪くはないけど、期待していたよりも情報量が少なかった。本で感じた面白さの多くは失われていたようにおもう。映像作品を見たことで得られたのは、文字がぐるぐるするところと、キャラクタの顔と声がはっきりしたところだ。もう一度読み返せば、この顔と声でイメージするだろう。でも、それは、自分がイメージしていた顔と声が、この作品の顔と声に入れ替わっただけで、な気もする。三浦しをんの面白さとして、本人が当たり前だと思うことが少しだけ周りとずれている、というのがあると思っているのだけど、それはアニメでは描きにくい表現なのかもしれない。