
- 作者: 加納朋子
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2009/04
- メディア: 単行本
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この話にはちょっと変わった名前の子供たちが登場します。最近の名前をみているとほんとうにそんな風に読んでいいのかなとおもってしまう名前の子もいます。そういうニュースが出たとき、親の頭がどうかしているとか、いじめられるに違いないとかネガティブな意見を多く見るのですが、この作品に登場するひとはごく普通の親です。ちょっと子供じみたところはあるけれど。現実の親も、実際はごく普通なのではないかなあ、と少し考えさせられる部分でした。自身も読みにくい名前で、一回で読まれたことはほとんどないのですが。名前は親の願いもこめられているけれど、呪縛になってしまう部分もあるな、とあらためておもいます。主人公のくーちゃん、もしくはみーちゃんは母親ととてもよい関係です。この母親もまたすこし子供じみたところがあるのですが、こういう関係は少し羨ましい。
ちょこちょことそういう考えさせられる内容もありますが、基本的にはほんとうに明るい青春ものです。表紙のイラストは、内容からイメージされる彼らそのものです。これはほんとうにあたりだった。おもしろいです。