[読了] 小川糸 食堂かたつむり

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 キャラクタはいいのですが、ちょっと設定として無理な点がたくさんあるかとおもう作品でした。いったい何が書きたかったのかなと疑問におもいましたが、料理を題材として、というか道具として人の優しさみたいなものを書きたかったのかとおもいます。ブタのエピソードとか、命の大切さを書きたかったのでしょうか。なんだか調子が外れてしまっていた印象です。
 熊さんはいいキャラクタでした。年齢が今ひとつわかりませんでしたが、あるていどの年齢の親がいることから40代半ば以降ぐらいでしょうか。海外のお嫁さんをもらっていて、逃げられてしまっても決してだまされたとはおもわない、素直な性格が素敵です。
 主人公が一番よくわからない造形でした。インド人の彼に逃げられ、声が出なくなり、頭を丸めてしまい、料理に没頭するというよくわからないキャラクタでした。短い話なのでまあ、疑問におもうまもなく終わってしまいます。
 最後の、手紙はよかったです。