*[読了] 鎌池和馬 とある魔術の禁書目録 1-6巻

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 すでにたくさん刊行されているので読み始めるのを躊躇していたのですが、深夜のアニメ放送をみて面白い話し方をする少女が印象的だったので手をつけてしまいました。印象的だった少女はミサカと呼ばれる少女でした。
 もともとどういったいきさつで始まったシリーズなのかはわからないのですが、感心したのは一巻で「ご都合主義」と思ってしまった設定をきちんと継続させているところです。多分これは無かったことになるか、簡単に元通りになるだろうと踏んでいたのですが違いました。安易な方向に流れなかったのが良かったです。そして、これのおかげで話を進めやすくなっている部分もあると思います。
 魔術とかにはぜんぜん詳しくないのであっているのか間違っているのかわかりませんが、科学的な描写では少し引っかかるところもあります。ですが、それはこちらの読みが間違っている可能性もあるし(6冊一気に読んだので)、あまり気にしないで読み進めています。
 こういった作品にありがちで、主人公は次々と登場する女性キャラクタに好意を寄せられます。これまで読んだ限りでは特に主人公の「優しさ」や「強さ」の元となった経験のような表現は無かったのですが(不幸体質のため周りに疎まれた過去はあるようですが)、このあと出てくるのでしょうか。
 いろんな能力者が出てくる作品ですが、主人公はあらゆる超常現象を無効化できる右腕を持っています。この「何でも無効化」出来る能力は結構頻繁に見られますが、一番古い記憶ではハイスクール・オーラバスターの主人公がこの能力を持っています。そのときの印象は強くて、馬鹿みたいに強くなくても超能力を持った人たちの中で活躍できる設定ってすごいな、と思いました。その後たくさんの小説や漫画で見るようになりましたが、こういった設定は昔からあるのでしょうか。超能力を持つ主人公はだんだんインフレを起こしてしまいますが、この設定だと主人公は一般人を害する能力は一般人と同じなのであまり「力」としてのインフレは起こさないみたいです。ただ、どうしても周りの能力がどんどん上がっていきますが。
 あと、なかなかたとえが秀逸な印象でした。上手に物をたとえられる人は頭がいいそうですが、著者は自分がイメージしているものを判りやすく伝えるのが上手だと思います。
 予想以上に面白い作品でした。休みだったので飛ばして読みましたが、あとはゆっくりと読みたいと思います。