椹野道流 壺中の天

 久しぶりに鬼籍通覧シリーズを読んで懐かしくなったので文庫を購入。ホワイトハート文庫。3巻からしかなかったけど、再読なのでまあ良いかと判断。
 おそらく作中ではほとんど時間が流れていないにもかかわらず、この当時はメーリングリストをしています。最近ウェブを始めた人では知らない人もいるかもしれません。情報を公開し、交流を持つ手段としてメーリングリストなるものがかつてはありました。今もあるのかもしれませんが、それほど主流ではないと思います。
 このころは多少ミステリというかファンタジィ風味がありました。偶然ゲームセンタで事故死した女性と遭遇する法医学教室の面々。彼らが見たはずの死体が搬送中に消えてしまうと言う話。
 物語の流れは覚えていたものの、細部は忘れてしまっていました。相変わらずの「飯食う人々」の面白さと言うか、幕間にある一服が好きです。
 それよりもイラストがあることでだいぶ想像に影響を受けました。もともとのイメージに近かったのは伊月とミチルぐらいでしょうか。後はなんだかボーズラブ風のイラストで、若干苦手なイラストではあるものの、イラストがあるほうが想像しやすいかもしれません。ライトノベルで慣れたのでしょうか。都筑と清田のイメージが逆でした。このイラストで白髪なのが清田、黒髪が都筑のイメージです。また、龍村はもっともっさりとしたイメージでした。こんな精悍な印象ではなくて、清潔感のあるプロレスラのようなイメージだったので、少し違和感が。とはいえミチルと同期なのでまだ31歳。31歳ならこんな感じでもおかしくはありません。
 とりあえず隻手の声も入手したので、いずれ読もうかと思います。