土橋真二郎 ツァラトゥストラへの階段 2巻

パルスの使い方が結局人の力を引き出すものになってしまっているので、周りから見たら能力が高い人物は実はパルスの使い手だったとまとまってしまいそうな雰囲気。人間関係が一番のキーポイントだとするのはこの手のゲームでは仕方がないことなのかもしれません。情報処理能力があまりにも突出したらダン・ブラウンの小説みたいにラプラスの悪魔のような設定がでてきて、何度も同じようなことを繰り返してその中から最適解を導く、と言う流れになってしまいそう。それはそれでかまわないのですが、一度どこかで見た設定をどのように料理するかが見所なのかもしれません。
比較的若い登場人物しか出てきませんが、若者が世界を導く、と言うよりは老獪な人物が裏で牛耳っていそうな感じで、最終的にはどこに着地するのだろうと少し考えつつ読んでいます。作者はこういったゲームを考えるのがすきなのでしょうか。複雑なルールは低級なレベルのゲームだとあったので、もう少し上のランクになるとルール自体はシンプルで、応用が利くようになるのでしょう。
あと3冊ぐらいで終わってしまいそうな気もしますが、面白く読める作品なので今後に期待。