
円環少女(サークリットガール)〈6〉太陽がくだけるとき (角川スニーカー文庫)
- 作者: 長谷敏司,深遊
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2007/11/01
- メディア: 文庫
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主題もともかくですが、戦闘場面もきちんと書いてあって、簡単に復活してしまう点がちょっとあれですが、復活するからといって痛みがなくなるわけでもなく、玉砕とまでは行かなくてもそれ相応の覚悟が必要であることは確かです。いろんな事で後がない彼はある集団を壊滅させるのが目的になったり、守ることが目的になったり立場が二転三転します。そのことで信用を失うことも多いし、うらまれることも多い。それでも彼にはひとつだけ確固とした思いがあり、そのためにすべてを擲とうとします。そのあたりの切なさとかつらさが良く表現されていたと感じる作品でした。
個人の敵としてはほぼ最強レベルの敵を退けているのでこれからは組織としての戦い方が表現されるのかもしれません。組織からはみ出した彼と彼女がどう動いて、どのような思いを抱いて、物語としての結末をどう迎えるのかとても期待できる作品です。急がなくてもいいので同じレベルの作品を出して欲しい。