- 作者: 三田誠,pako
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2007/10/01
- メディア: 文庫
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イラストについてよく言及している気もするのですが、実は一瞬しか見ていないことも多い。というのは、あまりイラストに想像を引きずられたくないというか、イラストの印象を強く持ちすぎるとその場面で強制的にその絵が浮かんでしまうのが嫌なので、最後に思い返す意味で見ることの方が多い。イラストは想像の補助として必要なのですが(なかったらなかったでそれもありですが)、あまり登場してこない人の印象が却って薄くなることもあります。何が言いたいかというと、影崎のイメージがこれまでになかったイラストだったのでちょっと驚きました。もう少し年配のイメージだったのですが。あと、ラピスが表紙になっていましたがこれも少々イメージとのずれがありました。たぶん何度かイラストになっているはずなのですが、記憶力が悪いのであまり覚えていません。
それはともかく、今回はほぼ全員が活躍していました。全員が主人公とは言え普段は穂波とかアディリシアの登場場面が多く、みかんとか黒羽の出番は少なめなのですが、今回はバランスよく活躍していました。猫屋敷の活躍が特に印象的で、そんなに強かったのか、と改めて思うしだい。その猫屋敷に真っ向勝負して勝ったあの人は反則レベルです。精霊とかなのではないでしょうか。人間では成し得ないレベルであるように思えます。今回の話でなんとなく最終巻での展開を予想してしまったのですが、おそらくいつきが最高レベルの魔法を使えるようになったり、仲間の誰かが人を超越した存在になるのではなくて、これからも今までのような生活が続くよ、といった感じで終わるのではないでしょうか。アディは自分の組織を率いるためにアストラルを脱退して英国に戻り(もしかしたらいつきの代わりになるような相手がほのめかされているかもしれない)、みかんは大きくなったら猫屋敷と一緒になるのだみたいな話になって、それでもしばらくはアストラルにいて、穂波は「あたしがいてやらんといつきはどうしようもないからなあ」とか言いながらアストラルに残る。いい悪いではなくて、今回の話を読んだときにこのエンディングが浮かんでしまいました。予想と異なる展開にして欲しいのですが、どうなるかはわかりません。思い込みに過ぎないし、物語自体はとても楽しいので次回も楽しみに待ちたいと思います。