三雲岳斗 アスラクライン 8巻

順調に刊行されている作品です。そろそろ主人公が非常に鈍感だとか、それでも周囲の女性からは好感をもたれるとかの設定に飽きはじめているのですが、はんぶん型にはまったものを楽しんでいる部分もあるのでそれはそれで良しとします。文句を言いつつもそういった作品を多く読んでいますし。
現在二巡目の世界だとのことで、○○が何のために作られたのかとかの話が出てきます。選択支と未来について述べてある部分が面白かった。選ばないことは、選んでいたことで進んでいた未来の可能性を排除すると言うところですが、選択しないことは何もしないことではなくて、選択しないという選択肢を選んでいることを忘れがちです。そのことを思い出させる文章でした。
作品が終わるまでにどこかひとつでも組み合わせが成立するのか、とちょっと疑っています。普通に考えると智春と高月は上手くいくと思うのですが、それすらも怪しい。残ったキャラクタはおそらく放置でしょう。女性に対して男性の数が少ないし、ちょっと突飛なキャラクタが多いので彼らも上手くいくかは怪しいところ。もしかしたら鳳島とか樋口はあの相手と上手くいくかも、とほのめかして終わるかもしれません。
安定した作品なのでもうしばらくは継続して読む気いっぱいです。そろそろ兄が登場しても良いころだと思うので、次の次ぐらいには登場すると予想。