六塚光 レンズと悪魔 1巻、2巻

レンズと悪魔〈1〉魔神覚醒 (角川スニーカー文庫)レンズと悪魔〈2〉魔神跳梁 (角川スニーカー文庫)
なんとなく読み始めてしまった新しいシリーズです。始めは悪魔がどのような形で召喚されるのかが少しわかりにくかったのですが次第になじんできました。右腕が万力の女性、テッキはちょっと変わった性格が面白いし、相棒も裏がありそうで(今のところ)無いかわいらしい女性です。残念ながら今のところでは主人公にあまり魅力がなく、主人公の相棒もそれほど魅力は感じません。今のところ弱そうですし、ジョジョの奇妙な冒険のように、必ずしも力のあるものが勝つ、と言うわけではなく自分の能力を生かして戦いを制したほうが勝ちのようです。どのような策略を練るのか、特殊能力がどの程度生かされるのか、どんな特殊能力が出てくるのかが楽しみな作品になることを期待します。
少し内容に触れるので隠します。
少しだけキャラクタについて書いておくと、主人公はいまひとつ意思の感じられない青年です。いざとなったら死に物狂いでがんばるのですが、それまでどうも頼りない感じ。その相棒はお気楽な性格で、かなり人に近い。人の成長を楽しみにしたり、もともとは人間だったのではないかと、ちょっと怪しんでいます。女性陣は上記の通り個性的で面白い。あとがきを見るとディアボリックパーティの参加者は比較的早めに勢揃いしそう。ぼんやりと読んでいたためか、この戦いを制するものが出てくるまで敗れたものは復活できないのでしょうか。すぐに復活したら永遠に終わらないよなあ、と思いつつ読んでいました。前回の戦いでは最後に不正があったとして無効になったみたいですが、マフィアのボスとか、いつかの戦いを制したみたいだし、よくわからない。その辺のさじ加減は戦いの主催者しだいなのでしょうか。結局、じたばたしているのを見ているだけのような気もします。悪魔がいるのに神はいないのか、と思うのですが、それもいずれ出てきそう。あまり長く続くような印象が無いのはなぜでしょうか。長くても5、6冊で終わりそうな気がします。