こうの史代 さんさん録 2巻

さんさん録 (2) (ACTION COMICS)

さんさん録 (2) (ACTION COMICS)

男やもめになった参さんが主婦になって、日常のさまざまな作業を懸命にこなす参さんがいじらしいと言えばいじらしい。でも、結構楽しそうにしているのと、息子夫婦や孫との関係が良好なことから悲壮感はありません。
ヘッドハンタの仙川さんはいったい誰が好きだったのだろう、と思います。参さんのことが好きなのかな、と言う描写はありましたが、息子が好きなのかもしれないと言うのは参さんが状況からそう判断しているに過ぎないように思えるからです。
途中で出てくる広島弁が面白い。嫁の親と話す機会があった参さんですが、何を言っているのか解らないため彼らの前では無口なキャラクタとなります。嫁の愚痴をいくらでも聞いてやるという参さんですが、その理由を臆面もなく話してしまうあたり、実直だと言えるのか、そこに気が回らないと言うのか。ただ、仙川さんは参さんの不器用さに好感を覚えている様子でした。もう少し続きが読みたいな、と思える作品です。