石川雅之 もやしもん 3巻

もやしもん(3) (イブニングKC)

もやしもん(3) (イブニングKC)

友人の蛍は行方不明のままだが、居場所は教授が知っている模様。あまり心配しない直保の様子が蛍を信頼しているのか、それともただ単にのんびりした性格なのか。相変わらず誰も聞いていないと言う設定で 教授の薀蓄によって発酵関連の豆知識が示されるのも良いです。結構好きですね。ただ、柱の部分と言うのでしょうか、あの左右の空白に書いてある宣伝だか何だかわからない文章は要らないかと思います。
今回もシュールストレミングの話とか面白かった。虫入りチーズは絶対食べられないな、と思います。この登場人物は相手に不快感を抱いたとしても無視したりせず、罵倒しあうとしても話しかけるあたりが好ましい。なかなかできることではないような気がします。その陰湿ではないやり取りもこの本の好きな部分です。
主人公があまり活躍していないのが残念ですが(ツイスタでは多少活躍した)、それもまた味があって、教授があまりその能力を利用しようとしないのが良いですね。長谷川女史も利用すると言いつつあまり具体的な方法を考えていないのは、他人を一方的に利用することに恥ずかしさを感じるからでしょう。その感覚も健全でよろしいかと。意外と早いペースで刊行されているので4巻も近いうちに出るでしょうか。楽しみです。