okama/倉田英之 CLOTHROAD 3巻

CLOTH ROAD 3 (ヤングジャンプコミックス)

CLOTH ROAD 3 (ヤングジャンプコミックス)

 唯一の親の形見である、現在の技術では製造不可能な布を手がかりにロイヤルカストラートに向かうジェニファーとファーガス。旅の途中ですれ違った一流モデルのメイから花を受け取った二人は、到着早々逮捕される。そこで、手荷物検査を受け、布のことがばれてしまう。そして、二人の両親が誰なのかが明らかになる。ジェニファーとファーガスの運命は……。
 表情にそれほど魅力は感じないものの、洋服やアクセサリを繊細に、精密に描くokamaの絵柄は好きです。表紙の豪華さはかなり魅力的です。さまざまな場面で描かれる布の様子がとても魅力的です。主役はファーガスでもジェニファーでもなく、”布”もしくは”服”なのかもしれません。
 話が急展開し、規模も急に大きくなってきました。地球を覆う服など、想像を超えるものです。燃えたりしないのだろうか、と思ってしまいますが、そのあたりは布の技術が優れていることと、モデルが優れているからだと好意的に解釈します。

「凡人が、天才を超えるんだ」

 熱い言葉は逆にいまどき珍しく、新鮮に思える部分があります。ロイヤルカストラートに到着したころは警備のしがない青年にさえ半人前との評価を受けていたファーガスはジェニファーとともに急成長を遂げます。とは言え、これまでの話で経験した舞台は短く、急に世界の頂点を巡る争いに参加できるのか、という気も若干します。でも、だらだらと話を続けるよりもテンポが良くていいかもしれません。物語は終盤を迎えつつあり、okamaのがこれまでのペースで、このレベルで描き続けてくれるのを楽しみにしています。