佐伯真二郎 おいしい昆虫記

虫はずっと苦手なのだけど、歳を重ねるにつれて寛容になってきたのか、部屋の中に出る程度の虫は気にならなくなった。と入っても、ほとんど見ることはなくて、時々蜘蛛が出てくるくらい。 虫を食べるのは想像もしたことがなく、蜂の子ぐらいなら食べられるか…

 オキシタケヒコ 筐底のエルピス

筺底のエルピス -絶滅前線- (ガガガ文庫) 作者:オキシタケヒコ 小学館 Amazon 円城塔の推薦文が目立つ帯で、気になっていたものの、手を出していなかった作品。停時フィールドという、時間と空間を固定することで様々な効果をもたらす場を操ることができる…

 森博嗣 お金の減らし方

お金の減らし方 (SB新書) 作者:森 博嗣 SBクリエイティブ Amazon これまでの森博嗣さんのエッセイはたいがい読んでいる。芯となる話はおおよそ一貫しているのだけど、この視点から見るとそういう話し方になるのか、という点が面白い。 どんなものにお金を使…

 芝村裕吏 猟犬の国、猟犬の旗

猟犬の國 猟犬シリーズ (角川文庫) 作者:芝村 裕吏 KADOKAWA Amazon 猟犬の旗 猟犬シリーズ (角川文庫) 作者:芝村 裕吏 KADOKAWA Amazon 日本で活動する、海外出身のスパイが暗躍する物語。本人は末端の、いつでも切り捨てられるとの認識だけど、上司からは…

 芝村裕吏 統計外事態

統計外事態 (ハヤカワ文庫JA) 作者:芝村 裕吏 早川書房 Amazon 今回は統計を題材として、解析官が活躍する物語。会話が芝村裕吏らしい、といつも思う。騒いでいるようで、淡々としているようで、面白い。内容に触れずに感想は書きづらい作品だ。意図的にそう…

 日向夏 女衒屋グエン

女衒屋グエン (星海社 e-FICTIONS) 作者:日向夏 講談社 Amazon 薬屋のひとりごと、で有名な日向夏の作品。舞台はどの程度重なっているのかわからないけれど、中世中国に近い世界。科挙とかがあるのでそのものをイメージしているのかも。醜い部分はあまり書か…

アマゾンプライムでみたアニメや映画

連休中にどこにも行くことがなく、せっかくアマゾンプライムに入っているので、と思いいくつか映画を見た。 プライムへのリンク方法がよくわからないのでDVDか本にリンクした。 ・蜜蜂と遠雷 蜜蜂と遠雷 松岡茉優 Amazon 悪くはなかったけど、原作の内容を考…

 城平京 虚構推理

虚構推理 スリーピング・マーダー (講談社タイガ) 作者:城平京 講談社 Amazon 虚構推理短編集 岩永琴子の出現 (講談社タイガ) 作者:城平京 講談社 Amazon 半額分ポイントが戻るのか実際に半額だったのかは忘れたけど、購入していたものを最近読んだ。もとも…

 ワクチン・レース

ワクチン・レース〜ウイルス感染症と戦った,科学者,政治家,そして犠牲者たち (PEAK books) 作者:メレディス・ワッドマン,Meredith Wadman 羊土社 Amazon ワクチンができるまでの物語。Kindleで買ったので厚さを今一つイメージしないままに読んでいたら、思い…

 三体 

[まとめ買い] 三体 作者:劉 慈欣 Amazon それぞれ読んだ直後に感想を書いた。 1巻 少し前から中国人作家のSFを少しずつ見かけるようになり、海外でも評価が高い作家がいることは知っていたけれど、積極的に情報を集めてはいなかった。地球往事シリーズ(?)…

 What is Life 命とはなにか

正直特に目新しい話はなかったけれど、全体として思考がきれいに整理されているので、あまり遺伝子がどうとかDNAがどうとかに馴染みがない人にいいかもしれない。 ニック・レーンの話をすこし噛み砕いた感じで、これが面白かったらニック・レーンの本を読め…

[読了] 新しい人体の教科書 まだ流し読みしかしていないけれど、この本を一人で書いたのか、と感心するばかり。文章を読んだだけではわかりにくいことも、的確なイラストが掲載されていてとてもわかりやすい。それでも難しい部分はあるけれど、ここまで丁寧…

[[読了]佐藤究 ANK Ank: a mirroring ape作者:佐藤 究発売日: 2017/08/23メディア: 単行本ダヴィンチのプラチナ本だったのが読むきっかけ。あまり著者のことは知らなくて、各編集者のコメントからSFらしいということが分かったので、読もうと思った。最近SF…

[読了]ニック・レーン 生命、エネルギー・進化何かの書評で発売されたことを知り、少し遠い大きめの書店まで足を延ばして買いに行った。手に取ってみると意外と軽い。紙の質が違うのだろうか。もちろん内容には影響しないし、字が見づらいこともないのだけど…

[読了]CRISPR(クリスパー) 究極の遺伝子編集技術の発見 CRISPR-CAS9については、発表の少しあとからノーベル賞候補との話題が出ていたので多少知っていたものの、現状どこまで進んでいるのかはあまり知らなかった。本作は、CRISPR-CAS9技術を開発したエマ…

[読了]三上修 電柱鳥類学 電線にスズメが止まっているのを見かけることは多い。よく見ると雀ではない鳥も多い気がする。住んでいるところは田舎なので、トビが固まって止まっている区域もある。あまり、多種が固まって止まっているところを見たことはない、…

[読了] ランドスケープと夏の定理 ランドスケープと夏の定理 -Sogen SF Short Story Prize Edition- 創元SF短編賞受賞作 作者:高島 雄哉 発売日: 2014/08/11 メディア: Kindle版 一つのアイデアを広げて描かれた作品。冬木糸一さんの紹介文を見て買った。あ…

[読了] 郡司めぐ キリン解剖記 キリン解剖記 (ナツメ社サイエンス) 作者:郡司芽久 発売日: 2019/07/08 メディア: 単行本(ソフトカバー) とても面白かった。本の構成上いろいろと省略しているのだろうけど、これは研究の過程が書いてある本だ。テーマを決め…

[読了] 嘘の木 フランシス・ハーディング 嘘の木 作者:フランシス・ハーディング 発売日: 2017/10/21 メディア: 単行本 なんとなく紹介される本をたどっていって、たまにはジュブナイルを読んでみようと思ったので購入。最近本屋さんをめぐることも少なくな…

「死」とは何か イェール大学で23年連続の人気講義 日本縮約版 作者:シェリー・ケーガン 発売日: 2018/10/05 メディア: 単行本(ソフトカバー) [読了]死とは何か なんとなく生きていると明日死んでいるとは考えにくいものではあるけれど、いずれ人は死んで…

[読了]森博嗣 ジャイロモノレール これは、新書で書いてしまうのね、と思うくらいすごい内容だった。専門書にするには不足している部分もたくさんあるのだろうけど、とにかくすごい。まず、ジャイロモノレールに着手した過程がすごい。いろんなところにア…

巨大生物解剖図鑑

巨大生物解剖図鑑 (SPACE SHOWER BOOKs)作者: デイヴィッド・デュガン,窪寺恒己,田島木綿子,冨田幸光,森健人,吉川夏彦,五十嵐涼子出版社/メーカー: スペースシャワーネットワーク発売日: 2016/02/26メディア: 大型本この商品を含むブログ (2件) を見るその動…

本好きの下剋上 香月美夜

本が好きでたまらない主人公が異世界に生まれ変わるけど、その世界では本は貴重品であり、裕福ではない家に生まれた主人公に本を読む機会はほとんどない。ないならば作ろうではないか、という話。魔法がある世界で、主人公は多くの魔力を所有しているのだけ…

 多崎礼 血と霧

血と霧 1 (ハヤカワ文庫JA)作者: 多崎礼出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2016/05/31メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る血と霧 2 無名の英雄 (ハヤカワ文庫JA)作者: 多崎礼,中田春彌出版社/メーカー: 早川書房発売日: 2016/07/22メディア: 文庫…

米澤穂信 いまさら翼といわれても

いまさら翼といわれても作者: 米澤穂信出版社/メーカー: KADOKAWA発売日: 2016/11/30メディア: 単行本この商品を含むブログ (35件) を見る連作短編としては文句のつけようがない面白さだった。何作か、問題が解決した時点で終わるスタイルだったのが印象深い…

船を編む(アニメ)

舟を編む (光文社文庫)作者: 三浦しをん出版社/メーカー: 光文社発売日: 2015/03/12メディア: 文庫この商品を含むブログ (56件) を見る読んでいて面白い作品だったけど、アニメにして面白いのだろうか、と少しの不安と、何か新しい一面が見られるだろうか、…

あの家に暮らす四人の女 三浦しをん

あの家に暮らす四人の女作者: 三浦 しをん出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2015/07/09メディア: 単行本この商品を含むブログ (19件) を見る谷崎潤一郎メモリアル特別小説として刊行されたようなのだけど、谷崎潤一郎の作品を読んでいないのでそのあた…

藤野恵美 初恋料理教室

([ふ]5-1)初恋料理教室 (ポプラ文庫)作者: 藤野恵美出版社/メーカー: ポプラ社発売日: 2016/10/05メディア: 文庫この商品を含むブログを見る料理教室をきっかけに知り合った人々が、それぞれの世界を少しずつ広げる話。料理はするといえばするのだけど、基本…

 知念実希人 天久鷹央の推理カルテ

天久鷹央の推理カルテ(新潮文庫)作者: 知念実希人出版社/メーカー: 新潮社発売日: 2015/03/27メディア: Kindle版この商品を含むブログを見る天才には、処理が早いものと発想が優れているものがいる。小説など創作では前者について書きやすい。それは、著者…

 宇宙はもつれでできている/鳥類学者だからって、鳥が好きだと思うなよ。/カラスの教科書

宇宙はもつれでできている 宇宙は「もつれ」でできている 「量子論最大の難問」はどう解き明かされたか (ブルーバックス)作者: ルイーザ・ギルダー,窪田恭子出版社/メーカー: 講談社発売日: 2016/10/19メディア: 新書この商品を含むブログ (3件) を見るブル…